パソコンに向かう窓越しの向こうに
雪で覆われた真っ白い岩手山がくっきりと見えます
こんな日は、寒さも際立つ日なのです
そして、星野道夫さんの「魔法の言葉~自然と旅を語る~」(文春文庫)
で繰り広げられるアラスカの自然と人々の暮らしの情景が、
一段と心身に沁み込む日でもあるのです
魔法の言葉のほんの一切れをご紹介しましょう
「.....人間にとって大切な自然がふたつあるような気がします。
一つは、皆にとっての身近な自然です。例えば、家の近くの森や川、鳥だとか、
そういう日常に近い自然の大切さがありますよね。それは日々の暮らしの中で
変わっていく自然ですが、もう一つ、遠い自然も人間にとって大切なのでは
ないかと思うんです。
そこには一生行けないかもしれないけれども、どこか遠くにそういう自然が
残っていればいつか行けるかもしれない。あるいは、一生行けないかもしれない
けれども、いつも気持ちの中にある、そういう自然の大切さがある。
それはアラスカに限らず、アフリカであれ南米であれまた日本であれ、たとえ
自分がそこに行かなくても、日常の暮らしに関わりがなくても、ただそこにある
ことで人の気持ちが豊かになる自然があるのだと思います。」