ヒロさん
人とのつながりの深さは、必ずしも時間の長さに比例しない ヒロさんとは、数回会っただけ でも、最初から「波長」が合ったのだろう というより、 ヒロさんの穏やかな笑顔と語り口に、私は一気に吸い込まれたのかもしれない ヒロさんと過ごす時間は心地よく いつまでもいつまでもお喋りしていたい気分に駆られたものだ ヒロさんは、鳥取で馬の牧場を経営していて 子どもたちに乗馬や野外活動の場を提供していて たくさんの子どもたちから笑顔を引き出すことに長けていた そう「長けていた」になってしまった ヒロさんは、難しい肝臓の病気を患って とうとう天に召されてしまった ヒロさんは、病床にありながら 地元の日本海新聞に「いなば余談」という連載記事を書きつづっていた ご葬儀のあと、ヒロさんの遺稿となる記事が私たちの手元に届いた 題して「ちょうどよい日」 数回しか会っていないのに大好きだったヒロさん 胸がキュンと痛くなるけれど ヒロさんの最後の想いをかみしめたい 「『今日は死ぬのにちょうど良い日だ』。そんなネーティブアメリカンの詩がある。どこかで聴いたこの詩が、頭のどこかに残っていたのだろうか。病床の中、私は何度も繰り言で『ちょうどよい、ちょうどよい』と口に出していたようだが、おぼろげにしか覚えていない。 詩をなぞっていくと、こう続く。『あらゆる生きものが私と調和している。すべての声が私の頭の中で歌っている』。それはつまり、私の生きてきた毎日のことではないか。野や山は私に穏やかに草花の香りを運び、夜は子守唄のような虫の声を届けてくれた。仲間の笑い声や妻の大声のおしゃべり。それに娘たちが生まれた日のラッパのような産声は、この世にこれ以上ない幸せな歌だった。そうだ私の周りにはいつも『ちょうどよい』があふれていた。 この詩は最後に、こう締められる。『私の家は笑い声で満ちている。今日は子どもたちが帰ってきた。そうだ、今日は死ぬのにちょうど良い日だ』。少しだけ旅に出るとしよう。東の風に吹かれながら...」
by ST-G
| 2011-10-11 20:33
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